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上限利率
利息計算の方法と、利息制限法と出資法の年率の上限利率、その2つを組み合わせて、魔法のような話をします。 利息制限法の年率18%(100万円未満の場合)が、出資法の年率29.2%より優先される法律 であることは説明済みですが、それでは、その差額の11.2%はどうなってしまうのでしょう。利息制限法によって、今後の支払いが18%に下がるのは当然です。しかし、過去にさかのぼって利息制限法を主張することにより、今までの出資法の29.2%での支払いの内18%を超えた部分の11.2%分の利息を元金に組み入れることもできるのです。 半年間に渡る取引を、それぞれの法律の利率で計算したものをご覧下さい。 【出資法29.2%の場合】 @平成14年1月1日 500,000円借入 A平成14年2月1日 15,000円返済(31日間) 利息 12,399円/元金入金 2,601円/元金残高 497,399円 B平成14年3月1日 15,000円返済(28日間) 利息 11,141円/元金入金 3,859円/元金残高 493,540円 C平成14年4月1日 15,000.円返済(31日間) 利息 12,239円/元金入金 2,761円/元金残高 490,779円 D平成14年5月1日 15,000円返済(30日間) 利息 11,778円/元金入金 3,222円/元金残高 487,557円 E平成14年6月1日 15,000円返済(31日間) 利息 12,091円/元金入金 2,909円/元金残高 484,648円 F平成14年7月1日 15,000円返済(30日間) 利息 11,631円/元金入金 3,369円/元金残高 481,279円 【利息制限法18%の場合】 @平成14年1月1日 500,000円借入 A平成14年2月1日 15,000円返済(31日間) 利息 7,643円/元金入金 7,357円/元金残高 492,643円 B平成14年3月1日 15,000円返済(28日間) 利息 6,802円/元金入金 8,198円/元金残高 484,445円 C平成14年4月1日 15,000.円返済(31日間) 利息 7,406円/元金入金 7,594円/元金残高 476,851円 D平成14年5月1日 15,000円返済(30日間) 利息 7,054円/元金入金 7,946円/元金残高 468,905円 E平成14年6月1日 15,000円返済(31日間) 利息 7,168円/元金入金 7,832円/元金残高 461,073円 F平成14年7月1日 15,000円返済(30日間) 利息 6,821円/元金入金 8,179円/元金残高 452,894円 たったの半年間で元金残高に3万円近い差が出ています。各支払いの都度の利息、元金に入る金額の違いが半年間でここまでの差につながっているわけですが、これが1年、2年と取引期間が長くなればなるほど、当然差額が大きくなっています。半年の取引では「まだピンと来ない」という方のために、半年ごとの2つの利率における残元金の差をご覧下さい。 【出資法 29.2%】 【利息制限法18%】 平成15年1月1日 460,920円 402,108円 平成15年7月1日 436,188円 345,933円 平成16年1月1日 408,742円 285,054円 平成16年7月1日 376,174円 218,111円 平成17年1月1日 339,231円 145,156円 平成17年7月1日 295,781円 65,175円 平成18年1月1日 246,386円 −22,042円 これが利息制限法の「魔法」です。4年間の取引でこれだけの差額が・・・・、というより、ナント0円を通り過ぎて赤字のマイナスまで出ています。いったい、このマイナスはどういった意味でしょう? ここで、小学校の算数の授業です。Aさんが貸金業者に−22,042円を返済する、ということは、そう、Aさんは貸金業者から22,042円を返してもらえる、ということなんです。まさに「魔法」みたいな話ですが、法律に基づいた極めて現実的な例です。利息制限法の定めた年率18%を超えて利息を支払う必要は無いことは既に述べましたが、Aさんは当時はまだ、実際の支払い義務のある利息制限法の残金を知りません。貸金業者は(本当は利息制限法以上の利息を受取っていけないことを知っていながら)まだ20万円以上の残金があると言っているため、Aさんは毎月返済を続けました。 その結果、Aさんはすでに法律上の元金は完済して支払い義務が無いのに、支払う必要の無いお金を支払っていたのです。これを「過払い」といいます。貸金業者は、出資法上の利息は無効であることを知りながらその利息を取って利益としていたのですから、Aさんには支払い過ぎた分を返してください、という権利 があります。これを「不当利得返還請求権」と言います。 実際には、借入(増額)と返済を繰り返すケースが多いことから、4年間で過払いになるケースはそれほど多くはありませんが、6・7年の取引があれば過払いの見込が高いと言っていいでしょう。また、平成12年に出資法の改正により金利が引き下げられているため、それ以前の年率40.004%の利率により借入(主に中小零細の貸金業者)は、利率の高い分、短い取引でも過払いになる可能性が高いと言えます。 利息制限法により、過去の取引を計算しなおせば、銀行系の貸付けや、ショッピング以外の借入のほとんどが、元金残高の減額が可能です。また、過払い金を取り戻すことによって、他の貸金業者への返済に充てることもでき、この借りた側の正当な権利を利用しない手はありません。 |
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