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任意整理か破産か
 依頼者の方が相談に来られた時、借金が返済可能か、破産したほうがいいかの分岐点になるのが、借金の総額(当然利息制限法残金を試算します)、借入先の件数、月々いくらの支払いが可能かの3点と、それに付随するのが不動産等の資産、保証人等の問題です。

 この個人向け民事再生手続きができるまでは、当たり前ですが「支払い(任意整理)ができないのなら破産するしかない」「破産できないのなら支払うしかない」という選択肢しかありませんでした。しかし、相談に来られる方にはそれぞれに様々な事情があり、1つの型にはめ込むような処理はできません。どうしたらいいだろう、と首をひねることも少なくありませんでした。

 ところが現在は、今までの任意整理と破産のエアポケット的な部分であった方に民事再生をお勧めすることができます。要件については、前項で触れていますのでここでは説明しませんが(前項・左「民事再生」の項目を参照ください)、とにかく支払い金額が任意整理に比べ格段に低くて済みます。まず、「小規模個人再生手続き」から。支払い総額は、借金を全て利息制限法で計算し直した金額の20%、ただし最低支払額は100万円です。期間は3年間ですが、どうしても無理という人には5年間まで延長可能です。と言うことは、利息制限法残金が500万円以下になる人なら、月々の返済額は27,777円(3年の場合)で済む、ということになります。

 次に「給与所得者等再生手続き」ですが、これは上記と同様利息制限法の残金の20%と、「可処分所得」と言って収入から支出を差し引いた金額の2年分(地域により計算方法に多少の差があります)のどちらか多い方を同様の期間で支払います。ただし、サラリーマンが給与所得者等再生手続きしか使えないというわけではありませんから、収入が多く、可処分所得がたくさんある人は小規模個人再生を使えばよいのです。

 こんなに少額で終わりにするなんて、貸金業者が文句を言ってきそうなものですが、給与所得者等再生の場合は、裁判所の決定に貸金業者が意見を言う機会さえ与えられていませんし、小規模個人再生の場合にも貸金業者の半数以上の反対がなければ決定がおりてしまいます。仮に、貸金業者が反対したとして、民事再生が認められない場合の次の手段は破産しかないわけですから、20%をゼロにするために反対する「感情的な貸金業者」が半数以上いるとは、ちょっと考えにくいのではないでしょうか。

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